2020.06.29
厚生労働者は、令和2年6月1日から法制化された職場におけるパワーハラスメント対策を踏まえ、
ストレス等で発生する心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました。
【労災認定基準の改正の主なポイント】
これまで、上司や同僚等から、嫌がらせ、いじめ、暴行を受けた場合には、
「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の出来事で評価していたが、
「心理的負荷評価表」を次のように改正し、
パワーハラスメントに関する事案を評価対象とする「具体的出来事」等を明確化
◆「具体的出来事」等に「パワーハラスメント」を追加
・「出来事の類型」に、「パワーハラスメント」を追加
・「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」を「具体的出来事」に追加
<強いストレスと評価される例>
・上司等から、治療を要する程度の暴行等の身体的攻撃を受けた
・上司等から、暴行等の身体的攻撃を執拗に受けた
・上司等による、人格や人間性を否定するような、業務上明らかに必要性がない精神的攻撃が執拗に行われた
・心理的負荷としては「中」程度の精神的攻撃等を受け、
会社に相談しても適切な対応がなく、改善されなかった
◆評価対象のうち「パワーハラスメント」に当たらない暴行やいじめ等について文言修正
・「具体的出来事」の「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の名称を、
「同僚等から、暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」に修正
・パワーハラスメントに該当しない優越性のない同僚間の暴行やいじめ、嫌がらせ等を評価する項目として位置づけ
<強いストレスと評価される例>
・同僚等から、治療を要する程度の暴行等を受けた場合
・同僚等から、人格や人間性を否定するような言動を執拗に受けた場合
厚生労働省では、この基準に基づいて審査の迅速化を図りつつ、業務により精神障害を発病することになった労働者等に対して、
一層迅速・適正な労災補償を行っていくとするとしています。
詳細は、
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11494.html
をご覧ください。