2020.12.24
労働者派遣法は、労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、
派遣労働者の保護などを図ることを目的とした法律です。
2020年4月1日には同一労働・同一賃金制度の規定が施行されるなど、
近年さまざまな改正が行われていますが、
2021年1月1日及び2021年4月1日から、次の改正が行われることになっています。
<2021年1月1日から施行されるもの>
①派遣労働者に対する雇入れ時説明の義務付け
派遣元事業主に対して、派遣元事業主が実施する教育訓練及び
希望者に対して実施するキャリアコンサルティングの内容についての説明が義務付けられます。
②派遣契約書の電磁的記録での交付が可能に
労働者派遣契約の当事者は、これまで書面により作成することとされている
労働者派遣契約について、PDFなどの電磁的記録により作成することが認められます。
③派遣先における派遣労働者からの苦情の処理について
派遣先における派遣労働者からの苦情の処理に当たり、
特に派遣先に課されている労働関係法令上の義務に関する苦情については、
誠実かつ主体的に対応すべきことを派遣先に求められることになります。
④日雇派遣について
日雇派遣について、労働者の責めに帰すべき事由以外の事由によって
その日雇派遣労働者の労働者派遣契約の解除が行われたときは、
必要な雇用管理が適切に行われるようにするため、
派遣元事業主は、新たな就業機会の確保ができない場合であっても、
休業などの方法により雇用の維持を図るとともに、
休業手当の支払を行うなどの責任を果たすべきことが明確化されます。
<2021年4月1日から施行されるもの>
⑤雇用安定措置に係る派遣労働者の希望の聴取など
派遣元事業主は、雇用安定措置を講ずるに当たっては、
派遣労働者の希望する措置の内容を聴取しなければならないだけではなく、
その聴取結果を、派遣元管理台帳に記載しなければならないことになります。
⑥マージン率などのインターネットでの情報提供について
派遣元事業主による情報提供の義務があるすべての情報については、
インターネットの利用その他の適切な方法により情報提供しなければならず、
また、その情報提供については、常時インターネットを利用することにより、
広く関係者、とりわけ派遣労働者に必要な情報を提供することが原則となります。
詳細は、
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000673594.pdf
をご覧ください。